第81回
2024年のミシマガをふりかえる②
2024.12.23更新
こんにちは。ミシマガ編集部です。いよいよほんとうに年の瀬になってきましたね。
本日は、2024年に公開した全ミシマガ記事のなかから、今あらためて読んでいただきたいものをメンバーが選んでご紹介します!
あわただしい年末のちょっとした休息時間、そして、もうすぐやっていくるお正月のお休みに、2024年をふりかえりながらお楽しみいただけたら嬉しいです。
本日は京都オフィスメンバーのイチオシ記事をお届けします。(自由が丘メンバー編はこちら)
冬休みに自分の部屋で
ハセガワのイチオシ
犬のうんちとわかりあう 第16回
三好愛さん
「つぎのおそとにさようなら」(2024.10.14掲載)
走る電車の中から過ぎ去る景色に向かって、一回一回「ばいばい」と手をふる三好さんのお子さん。ほんわかと心温まるシーンですが、この連載を読む時間が、私にとってまさにそんな感じ。日々はこの窓の外の景色のごとくさーっと通り過ぎてしまうわけですが、三好さんの文章を読んでいるときはいろんなこと、とりわけささいなことほど、思い出したります。数日後にミシマ社の冬休みが始まったら、実家の自分の部屋で読み返したいなと思っています。(長谷川実央)
今年の唯一無二の大ニュース!
ノザキのイチオシ
朴先生の日本語レッスン 第1回
朴東燮さん
「新しい「普通」を一個増やす」(2024.4.8掲載)
2024年のミシマガ大ニュースの一つ。それは、韓国在住の独立研究者、朴東燮先生による連載がはじまりました。「朴先生の日本語レッスン」というタイトルのとおり、日本語を知れる、学べる、考えられる、立ち止まれる、面白がれる、連載です。とくに最後の「日本語を面白がれる」というのがポイントで、すでに14回までつづいていますが、唯一無二の展開です。(野﨑敬乃)
これから文学をもっと楽しみ味わうために
スミのイチオシ
教えてください。 第9回
斎藤真理子さんインタビュー
「韓国文学の中心と周辺にある"声"のはなし」(2024.11.22掲載)
今年は韓国文学の言葉に何度もすくわれた一年でした。そして、たくさんの素晴らしい作品と出会う扉を開いてくださった翻訳者の斎藤真理子さんに、念願叶ってインタビューさせていただくことができました! 韓国文学の力について、「声」というキーワードを軸にお話を伺ったのですが、以来、まわりの人の「声」に自分がどう反応しているかや、言葉のうしろにどんな「言葉にならない思い」があるのか、ということについて、考える瞬間が増えました。
今年韓国文学に親しんだ方にも、これから来年にかけて読みたいと思っておられる方にも、ぜひこの記事を読んでいただきたいです。心からおすすめいたします。(角智春)
見えない扉が次々と開く
カトウのイチオシ
ピアノ馬 第12回
いしいしんじさん
「お店で出会う」(2024.7.5掲載)
いしいしんじさん「ピアノ馬」の「お店で出会う」を読みながら、何度も手足の先までざわざわと鳴りました。いまここと40年前をつなぐ見えない扉が次々と開いていくのを、圧倒され敬虔な気持ちで目の当たりにしました。
京都駅で本屋をしていた2年半前。真夏の日差しも厭わず、自転車で涼やかに軽やかに現れたいしいさんは、店先で素晴らしいイラスト入りのサインを次々と描いてくださいました。私がお願いした「ゴルゴタの丘」も。「絵描きになりたかったんですよ。」とおっしゃっていた時にはまだ見えていなかった扉。ひとひくんの絵も素敵です。
***
今年もミシマガを訪れていただき、ありがとうございました。のこり数日も、そして新年からも、ひきつづきたくさんの「おもしろい」をお届けしてまいります!