第23回
ミシマ社のFAQをつくるのじゃ!(2) みんなのミシマガジン編
2020.05.24更新
こんにちは。ミシマガ編集部、2年目のスガです。
ミシマ社の自己紹介コーナー、「ミシマ社のFAQをつくるのじゃ!」の第2回をお届けします。
本日はみなさまにご覧いただいているこのページ、ミシマ社のWebマガジン「みんなのミシマガジン」(通称ミシマガ)のFAQをつくっていきます!
目次
その一 ミシマ社ってどんな会社?
・ミシマ社メンバー紹介
・一冊入魂、直取引を中心にした出版社です
・ミシマ社の仕事、ずばり5チーム
・ミシマ社のオフィスは、どんな場所?
・あなたはなぜミシマ社に?
その二 みんなのミシマガジン
・ミシマガの歴史
・ミシマガトップページの取扱説明書
・「今日の読み物」・・・おもしろいを1日1本!
・音声コンテンツ「ミシマガラジオ」
その三 ミシマ社の本
・ミシマ社の本づくり
・コーヒーと一冊
・手売りブックス
・ちいさいミシマ社
その四 ミシマ社の本屋さん
・オフィスは時として本屋さんになる
・通販もしています、ミシマ社の本屋さんショップ
その五 ミシマ社サポーター制度
その六 一冊!取引所
・出版社と書店を繋ぐ、最強のマッチングサイト
2-1 ミシマガジンの歴史
ミシマガFAQのはじめに、ミシマガジンの歴史に迫って行きたいと思います。というのも、今、皆様にご覧いただいているのは、おととし(2018年)の4月にリニューアルされたページです。実はこのミシマガ、2度リニューアルしております。
『計画と無計画のあいだ』p183によると、ミシマ社がWebマガジンを始めるきっかけは、2009年4月4日(というとミシマ社創設から約2年半後)からのミシマ社合宿の第一回目の静岡・三島合宿にありました。無計画な合宿ながらなんとか転がり込んだ宿で行なった会議で、Webマガジンの創刊が構想されました。その後合宿から3カ月弱が経った2009年7月1日より、ミシマガの源流である「平日開店 ミシマガジン」がスタートしました。
「平日開店」とあるように、当時は休日祝日を除く平日の更新で、当時は午前10時30分に更新していました。「一冊」「ひとこと」のコーナーは当時からスタートしています(当時は「今日の一冊」「今日のひとこと」)。
1回目のリニューアルは2013年4月に行われました。2018年3月までの、トップページのカレンダーがシンボルマークだったあのミシマガを覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか? (当時のミシマガに掲載された記事のなかから、いくつかの記事を「復活ミシマガジン」で掲載しております)
ここで名前も現在と同じ「みんなのミシマガジン」となります。そして、同時にサポーター制度がスタートしました。なぜ一見関係なさそうに見える、Webマガジンの名称変更・リニューアルとサポーター制度のタイミングが重なったのか? その謎を解くために、「みんなのミシマガジン」創刊によせての代表・ミシマの言葉を再掲します。
「みんなのミシマガジン」創刊にあたって
いきなりですが、経済ってなんでしょう?
お金儲け? お金を循環させること?
あまりに大きな問いなので、もうすこし狭めて考えてみます。
自分たちにとって経済ってなんでしょう?
たとえば、私たちであれば「出版社にとっての経済」とは。
新聞やら東京の一等地といわれるところの動きを見ますと、
株式の売買という形で経済を成り立たすのが主流のようです。
が、出版社にとっての適切な経済は、そういう形ではないように思えてなりません。
私たち出版メディアの果たすべき役割のひとつは、「小さな声に耳を澄ませ、その声を欲する人たちのところへ、もっとも届く形でお届けする」ことだと思います。
そうしたミッションと運営をいかに両立させるか、が出版社にとって、
(文字通りに)死活的問題であります。
では、どうすればいいのでしょう。
株式公開? ・・・まさかぁ(笑)。
(「株価を上げるため」という発想ほど、出版メディアの本来的なミッションと合わないものはないかと・・・)
何年も何年も、この問いを考えつづけました。
そして、2013年初頭、ようやくひとつの道を見つけるに至りました。
* * *
このたび、4月より「ミシマガジン」をリニューアル創刊するにあたり、
運営方法も「みんな」である皆さまにお願いすることにいたしました。
既存の経済システムでは、お金を払って買ったものは個人のものになります。
これが所有という概念の今のところの一般的解釈のようです。
が、ネットの読み物は、私の感覚では、「モノ」ではありません。
電子端末はモノであっても、そこに映し出されるテキストはモノではない。
触れて、匂いで、頬ずりして、というものではありません。
そうではなく、世界中どこにいても、誰でも、瞬時にしてアクセスのできる、とっても便利な読み物。
これが、ネットの読み物の本質だと思います。
と考えると、当今増えつつあるネットコンテンツの課金制は、本質から離れていっている。
といえるかもしれません。
(ビジネスとしては「あり」だと思いますが、ユーザーとしては「ちょっと不便だなぁ」というのが正直な気持ちです)
そこで、考えました。
一人でも多くの方々に無料で読んでいただく、というネットの利点を生かしたまま、
雑誌としても成立する。そういうやり方はないだろうか、と。
もちろん、すぐに思いつくのは広告です。
たしかに、いろんな媒体のサイトを見てみると、ペタペタとバナー広告がついています。
が、それはちょっと・・・。
「ミシマガジン」は、出版社が編集・制作する雑誌です。
株式公開が、出版の原点から遠ざかるのと同様に、広告による運営は、広告主の意向によって
「言いたいことを規制される」といった事態を引き起こしかねませんから。
少なくとも出版メディアの原点が、独立自歩であることが必要条件であるなら、やっぱり広告は・・・。
では、課金でもない、広告でもない、運営方法はないか?
と考えぬいた結果、こういう形で皆さまへお願いすることを決意しました。
そうだ、一緒にウェブ雑誌を運営していただこう!
皆さまのサポーター費によって、世界中の「みんな」に無料で楽しんでいただこう。
そして、私たちミシマ社からは、サポーターになってくださった皆さまに、
心からの贈り物を毎月お送りさせていただこう。
みんなの、みんなによる、みんなのための雑誌。それが、「みんなのミシマガジン」です。
(これが、ミシマ社の考える「小さな出版社の経済」のひとつのあり方です)
サポーターさんに運営を支えていただくことで、ミシマガは名実と共に「〈みんなの〉ミシマガジン」となりました。サポーター制度とミシマガは切っても切れないのです。
※ミシマガがきっかけとなってスタートしたサポーター制度ですが、今ではミシマガの運営のみならず、
そして、2018年4月にリニューアルしてできたのが、現在みなさまにご覧いただいている、いわば2代目の「みんなのミシマガジン」です。
(サポーターさんや著者さんにお集まりいただいて、リニューアルのパーティーを行いました。その様子はこちらから)
この時のリニューアルの目玉となったのが「スマホ対応」です。それまではスマートフォンで読もうとすると画面が乱れることがありましたが、より様々なシチュエーションで、記事を読んでいただけるようになりました。(この「いろいろな状況で楽しんでいただけるメディアにしたい」という流れのなかで、音声メディアもスタートしております。後ほどご紹介します)
2-2 ミシマガトップページの取扱説明書
ミシマガトップページの解説
ミシマガトップページをご覧いただけましたでしょうか?
トップページ画面の上のほうから、コンテンツの解説をしてゆきます。
・トップバナー・・・かわいいイラストとともにイベントや今月の新刊の情報など、ミシマ社のトピックが織り込まれています。
ミシマ社のイラストレーター・フォトショップ職人のアライがデザインしております。
・今日の読みもの ミシマガのメインコンテンツ。詳細は後ほど。
・昨日のひとこと ミシマ社メンバーが持ち回りで、ミシマ社内外で起きた小ネタを紹介するコーナー。月曜は代表・ミシマで固定。担当日がまわってくると若干プレッシャーを受けます。ワタナベのエスプリの効いたひとことには注目。
・明日の一冊 ミシマ社の本の著者、お世話になっている書店員さんやサポーターさん、そしてミシマ社メンバーが本を紹介するコーナー。月・水・金更新。それまで興味のなかったジャンルの本も、このコーナーで紹介されていると読んでみたくなります。
(明日の一冊のバックナンバーはこちら)
・おすすめの記事 ミシマガのバックナンバーの中から、今こそ読んでいただきたいおすすめの記事を編集部がセレクトしています。
※他のバックナンバーを読んで見たい方は、トップページの一番下に、記事一覧ページへのリンクがあります。「月別の記事一覧」、「著者別の記事一覧」の探しやすい一覧へお進みください。
ミシマガジン、日々情報が更新されて行きますので、お見逃しのないようお気をつけください!
3-3 「今日の読み物」・・・おもしろいを1日1本!
メインコンテンツ「今日の読み物」では、 毎日1本正午に記事を更新しています。
記事は大きくわけて、著者さんによる連載とミシマガ編集部による記事の2種類にわけられます。
連載・・・ミシマガ連載陣が、それぞれ(およそ)毎月1回書き下ろす、珠玉の原稿をお届けしています。
連載から書籍化された作品も多く、ここ1年に刊行された本のうち、以下の本はもともとミシマガ上で連載されていました。つまり、紙の本を出版するのにおいても、このミシマガは重要なメディアとなっているのです。
ミシマガの連載から書籍化された本たち
平尾剛さん 『脱筋トレ宣言』
青山ゆみこさん 『ほんのちょっと当事者』
尹雄大さん 『モヤモヤの正体』(連載時は『「迷惑とワガママ」の呪いを解く方法』)
白川密成さん 『坊さん、ぼーっとする。』(連載時は『感じる坊さん。』)
(作)益田ミリさん (絵)平澤一平さん 『今日のガッちゃん』
そして新連載も続々始まっております! 要チェック!!
2020年にスタートしたミシマガの新連載
ウルバノヴィチ香苗さん 『ぽんこさんの暮らしのはてな?』
澤田康彦さんと本上まなみさんの交互連載 『一泊なのにこの荷物! ーーとある夫婦の順ぐりエッセイ』
高橋久美子さん 『高橋さん家の次女』
藤原辰史さん 『縁食論』
村上慧さん 『自分の地図をかきなおせ』
ミシマガ編集部の記事・・・ミシマ社メンバーが自ら取材、まとめ、作成を行った記事です。
・「本屋さんと私」「教えてください」・・・ミシマ社メンバーが、自分で読んで感動した本の著者さんなどにインタビューを敢行するコーナー。
・「特集」・・・新刊を「特集」して、様々な切り口から紹介する記事が多いです!(たまにミシマ社メンバーが企画したおもしろ記事も!)
・「対談」・・・書店さんでのイベントなどでの「対談」をお届けしています。(ただ、ややこしいことに対談イベントの記事は「特集」に振り分けられているもあります・・・。対談記事が気になる方は「特集」もご覧ください)
・「月刊ちゃぶ台」・・・「発酵」「アナキズム」など毎年ガラッと変わる「ちゃぶ台」の特集テーマが、今年はどうなるのか? をリアルタイムでお届けするコーナー。毎年「ちゃぶ台」でレポートしている、周防大島についての記事もあります。
・・・ほかに「ミシマ社の棚 あっちこっち」、「今月のミシマ社」、「今月と来月」など、ミシマ社まわりの情報を扱うコーナーもあります。「本屋さんはじめました」、「ミシマンが行く」もおすすめです!
3-4 音声コンテンツ「ミシマガラジオ」
作業をしながらでも音声で聴けるようなミシマガメディアをつくって欲しい、という声をいただいて、2020年よりミシマガラジオを立ち上げました!(2019年にもミシマガ初のラジオ「社長と新人」というのもあるにはありましたが・・・)
現在は主に、
・「バンドをクリープハイプが声に出して読んでみた」・・・クリープハイプのメンバーが『バンド』の一節を朗読しました
・「こちらパルノン放送局」・・・代表ミシマがさまざまなゲストを迎えて、自著『パルプ・ノンフィクション』や出版について語っています
の2番組がメインです。(一応「社長と新人」も聴けます)
ミシマガラジオはまだスタートしたばかりで、今後もいろいろな企画を続々と行う予定です!
ハンズフリーのミシマガもお楽しみください!
***
このFAQの最後は、おととしミシマガが2度目のリニューアルを遂げた際の、代表ミシマによる挨拶で締めたいと思います。
ミシマガ、「おもしろいを1日1本」お届けしてまいりますので、どうぞよろしくお願いします。
「みんなのミシマガジン」(通称:ミシマガ)は、出版社ミシマ社が運営するウェブ雑誌です。 2009年より「平日開店ミシマガジン」として誕生し、2013年4月には「みんなのミシマガジン」と改名し、毎日更新をつづけてまいりました。
このたび「ミシマガ」はリニューアル創刊を迎えます。デザイン、システムともに一新。ついに(!)、スマホでも読むことができます(旧サイトをご存じの方は、おお! と唸っていただけるかと)。
あらゆる点で新しく、読みやすくなった「ミシマガ」。
リニューアルに際しての考えかたは次の言葉に集約されています。
「おもしろい」を1日1本。
そうです。これからの日々、平日も土日も休日も毎日、更新いたします。書き手の方々に書いていただいた「読みもの」やミシマ社編集部による特集記事など、1日1本。
どうして、1日1本かといいますと、これからのウェブというものへのミシマ社の考えがそこに反映しているからです。
その考えとは、端的にいえば、「ウェブは有限、紙は無限(永遠)」。
もちろん、世間の常識と違うのはわかっています。ウェブは無限、紙は有限、と捉えるほうが実際的である。私もその通りだと思います。
その通りであることを認めつつ、一個人、ひとりの使い手の立場からいうと、ウェブにあふれる情報に、日々増大する活字量に、いっぱいいっぱい。
正直、もう追えない。というのが実感です。
個人の感覚にしたがえば、あるいは「ヒューマン・スケール」(平川克美さんが『小商いのすすめ』で使われた表現です)に立ち返れば、情報「量」はもう要らない。
それより、「おもしろい」を1日1本更新されるほうが、身にやさしい(目にもやさしい。きっと脳にも)。
そういう考えのもと、ミシマガでは、1日1本を思いを込めて更新してまいります。
編集部からのお知らせ
2020年度ミシマ社サポーターのご案内
【サポーター期間】2020年4月1日~2021年3月31日
*サポーターさんの募集は毎年その年の1月~3月に行っております。募集期間以降も受け付けておりますが、次年度の更新時期はみなさま来年の4月で統一です。途中入会のサポーターさんには、その年度の特典は、さかのぼって全てお贈りいたします。
サポーターの種類と特典
◎ミシマ社サポーター【サポーター費:30,000円+税】
毎月ミシマ社から贈り物が届きます。以下の特典を少しずつ分けて、一年間お届けします。
【ミシマ社からの贈り物】
* ミシマ社サポーター新聞(1カ月のミシマ社の活動を、メンバーが手書きで紹介する新聞)
* 紙版ミシマガジン(非売品の雑誌。年2回発行・・・の予定です!)
*『ちゃぶ台』をはじめとした、2020年度のミシマ社新刊4〜5冊(何が届くかはお楽しみに!)
* ミシマ社手帳などのオリジナルグッズ
* サポーターさん限定イベントのご案内
* ミシマ社主催イベントの割引
・・・などを予定しております!(※特典の内容は変更になる場合もございます。ご了承くださいませ。)
◎ウルトラサポーター【サポーター費:100,000円+税】
※ウルトラサポーターは、法人・個人問わず、年間30名様限定です。
【ミシマ社からの贈り物】
上記のミシマ社サポーター特典に加え、
*2020年度刊行のミシマ社と「ちいさいミシマ社」レーベルの新刊すべて
*代表ミシマの新刊『パルプ・ノンフィクションー出版社つぶれるかもしれない日記』(河出書房新社より2020年3月刊行予定)
*ウルトラサポーターさん交流会(お食事会)
*「ミシマ社をどうするか会議」へのご招待
(※特典の内容は変更になる場合もございます。ご了承くださいませ。)
お申し込み方法
サポーター費のお支払いの方法によって、お申し込み方法が変わります。以下よりお選びください。
⑴ ミシマ社のウェブショップからクレジット決済をご希望の場合
下の緑色のボタンから直接お手続きをお願いいたします。
⑵ 郵便振替をご希望の場合
下記項目とともにメール、お電話、ファックスのいずれかにてミシマ社京都オフィスまでご連絡ください。後日こちらから払込用紙をお送りいたします。
- お名前(フリガナ):
- 性別、ご年齢:
- ご住所:
- 電話番号:
- FAX番号:
- メールアドレス:
- サポーター種類:ミシマ社サポーター or ミシマ社ウルトラサポーター
- クレジット名掲載希望の有無:有 or 無
- ご希望の場合の掲載名:
※紙版ミシマガジンの奥付ページに、サポーターの方々のクレジットを入れています。掲載ご希望の場合は、
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(件名「2020サポーター申込み」にてお願いいたします)
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